【歌詞考察・レビュー】MOROHA「スコールアンドレスポンス」が問う究極の2択

感想・レビュー
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プロフィール

グループ名:MOROHA

メンバー

・アフロ(MC)

・UK(ギター)

結成:2008年

日々のだらしなさ

MOROHAの楽曲はいつでも己の”だらしなさ”をリスナーの目の前に突き付けてくる。

【食のだらしなさ】

【金のだらしなさ】

【性のだらしなさ】

【時間のだらしなさ】…

今回リリースしたシングルスコールアンドレスポンスは、そんな【日々のだらしなさ】と共にリスナーに究極で簡単な2択を迫ってきた。

「やる」か「やらない」か?

あなたはこの曲を聴いてどちらを選択しますか?

退路を断つ

楽曲としてはいたってシンプルだ。

UKが繰り返すギターのメロディーにアフロが言葉を乗せる。

MOROHAのスタイル。

アフロはこのスコールアンドレスポンスでの歌詞でリスナーに”だらしなさ”を目の前に突き付けてくると同時に「逃げるな」、つまり『退路を断て』と迫ってくる。


この2つのメッセージもMOROHAの楽曲ではよくあるテーマかもしれない。

MOROHA『tomorrow』Official Music Video
MOROHA『tomorrow』Official Music Video

どのツラ下げて どこへ向かうの? 結果的には嘘つきじゃねぇの?

MOROHA『tomorrow』の歌詞より引用

「tomorrow」では己の”だらしなさ”を目の前に突き付けてくる。

日々だらしない生活を送る人々に「お前の人生、それでいいのか?」と直接問いかけてくる真っ直ぐなメッセージがこもっている。


諦めに向かう地図を破れば 右も左も後ろさえ前だ

MOROHA「一文銭」の歌詞より引用

「一文銭」では『退路を断て』と迫ってくる。

アフロは自身の葛藤を描きながら、サビでは「諦めることができなくなるほど、後戻りが出来なくなる状況へ」といったメッセージを込めているのだ。


今回はその2つのメッセージを1曲に詰め込んだ。

そして、MOROHAはスコールアンドレスポンスでその2つのメッセージを人々が安易に使ってしまう逃げ道に置き換えてリスナーに問いかけてきた。

自虐

「俺はバカだから…」

「俺はドジだから…」

「俺はマヌケだから…」

自虐という逃げ道は友達同士で何かを語る時に使ってしまう傾向にある。

自分のことをバカにするだけで簡単にその場の笑いがとれるし、情けない臆病な自分を隠すことができるからだ。

「俺たちホントにバカみたいだな
ホントにホントにバカみたいだな」

けどさホントのバカじゃないよな?

MOROHAスコールアンドレスポンスの歌詞より引用

MOROHAはそんな不毛な会話に冷や水をぶっかける。

本当は「自分がバカじゃないこと」は自覚しているはずなのに、それを隠す人々に「『自分がバカじゃないこと』を自覚していること」をさらに自覚させている。

そこに自分はMOROHAならではの優しさを感じた。

言い訳

言い訳は自虐と似ているが、言い訳の方がたちが悪い。

「~のため」とつけると、自分の行動を全て正当化してしまうことができてしまうからだ。

つまり「逃げること」まで正当化することができてしまう。

なぁなぁ「家族のために辞める」ってことは
「家族のせいで辞める」ってことか?

MOROHAスコールアンドレスポンスの歌詞より引用

「~のため」は「~のせい」を正当化している言い方だ。

アフロは核心を突いてきた。

「逃げること」を決して正当化させない。

無言を許さない

この曲を初めて聴いたときに、自分はぐうの音も出なかった。

本当のことを言われると、何も言い返せなくなる。

しかし、何も言い返せないことで自分ではわかっているつもりになる。

MOROHAはその『無言』すらも許さない。

転調するUKのギターのメロディーが畳みかけるようにサビに入っていく。

スコールアンドレスポンス
降り続く雨に何が出来る?
答えろ スコールアンドレスポンス
怯えてるだけか? 震えてるだけか?
聞かせろ スコールアンドレスポンス
汗でも雨でも濡れれば一緒
それなら スコールアンドレスポンス
スコールアンドレスポンス

MOROHAスコールアンドレスポンスの歌詞より引用

無言で「わかりました」じゃなくて、レスポンス、つまり「行動で示せ」

「逃げるな、立ち向かえ」

そういうメッセージを受け取った。

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「情熱よ、自粛するな」

3月29日(日)、コロナ騒動の中フジテレビ系の「Love music」にて緊急生放送が行われた。

アーティストがLIVEで伝えたい思いを生放送!

というテーマの中、MOROHAが登場した。

披露した曲は新曲「スコールアンドレスポンス」

静かなスタジオに魂の叫びがこだまする。

曲もいよいよ終わりになった時、アフロが今の思いを綴った。

買い占められたティッシュ、トイレットペーパー、マスク
思いやりを無くして殺伐としていく世界
この病に効くワクチンは未だに開発されていない
だけど、微かな望みがあるとすれば、それは、俺にとっては

音楽だったはずで

仮に1日中家の中に居ようとも、

心の中だけは自粛するなよ

情熱よ、自粛するな

人を思う気持ちよ、自粛するな

「Love music」3月29日放送

アーティストとしてさまざまな苦しみ、葛藤がある中でこう叫んだ。

全ての言葉が心に響いた。

「Love music」に出演したMOROHAなりの世間へのエール。


このタイミングで「スコールアンドレスポンス」を披露したのも配信したのも、MOROHAなりの世間へのエールだろう。

決して優しい曲ではない。

MOROHAは人の本当に触れられたくない部分に土足で入ってくる。

嫌な気ももちろんするが、MOROHAは決して踏み荒らしたりしない。

「こっちへ来いよ」と必ず手を握って引っ張り出してくる。

今回もそんな曲だった。

全ての退路はMOROHAによって断たれた。

さあ、最初の質問にお答えください。

「やる」か「やらない」か?

(文:つちへん)

過去のMOROHAの楽曲を聴きたい方はコチラ

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